社員インタビュー 社員インタビュー

樋口律子

介護に関わるきっかけは母が倒れたことだった。「利用者の家族」から「手を差し伸べる側」へ、辛さを知るからこそ実現できることがある。

有老老人ホーム 管理者 兼 計画作成担当者 樋口律子 2017年4月入社

介護保険のことを何も知らなかったことで、利用者の家族という立場で辛い思いをした樋口。その経験が資格の取得に繋がり、自らが介護に携わるきっかけともなった。事業者とご利用者が共に笑顔になれる、より良い介護を提供するにはどうすれば良いか。今日も彼女は考え続ける。

樋口律子

介護保険のことを何も知らなかったことで、利用者の家族という立場で辛い思いをした樋口。その経験が資格の取得に繋がり、自らが介護に携わるきっかけともなった。事業者とご利用者が共に笑顔になれる、より良い介護を提供するにはどうすれば良いか。今日も彼女は考え続ける。

利用者の立場になって初めて知った、何も分からないことの不安

私は展示会や見本市のコンパニオンや場内アナウンス、対面カウンターでの予約受付業務など、今のミモザでの仕事に至るまで、一貫して人と直接関わる仕事に就いてきました。介護の世界へ転身したのは、母が倒れたことがきっかけです。それは奇しくも介護保険制度が施行された年でした。脳梗塞で倒れた母は緊急入院の結果一命を取り留めることはできたのですが、後遺症が残ってしまったのです。
「利用者の家族」という立場で初めて介護保険を利用することになったのですが、その頃は介護のイロハも分かりませんでしたので、退院するにあたっては病院のソーシャルワーカーが唯一の頼りでした。ところが、介護保険を使うかどうかをいきなり尋ねられて当惑してしまいました。当時の私は介護保険自体がどういうものか全く知りませんでしたので、何と答えて良いか分からなかったのです。使えるかどうかも判らないのに「使います」とは言えませんよね。そこで「使いません」と答えたら、今で言う介護療養型医療施設だと思いますが「それでは月に30万から50万円くらいかかりますが宜しいですか」と言われたんです。びっくりしてお断りしたのですが、一体これからどうすれば良いのだろうと途方に暮れてしまいました。幸いなことに、その後お会いした別のソーシャルワーカーに薦めていただいた介護老人保健施設へ入ることができ、特別養護老人ホームが空くのを待てることになりました。その時に「母の介護をするのなら介護のことを学ばなければ駄目だ」と痛感し、急いで介護保険について勉強を始めたのです。

縁で繋がったミモザへの道

勉強を進めるに従って、最初に相談したソーシャルワーカーは制度自体を良く把握していなかったのでは、ということが分かってきました。今にして思えば施行後間もなくのことなのでやむを得ない部分もあるとは思いますが、利用する側から見ればそれでは困ってしまいます。ヘルパー2級(当時)を取得した時点で、今後は私のように制度のことが解らなくて困っている方とその家族のケアをしたい、少しでも楽にして差し上げたいと強く思うようになりました。そして自分が困っていたからこそ、その方々の立場とお気持ちに沿ったアドバイスもできるに違いないと確信し、介護の世界へ進もうと決心しました。身体の自由も利かず、言葉も発せなくなってしまった母が、身を以て私に指し示してくれた仕事が介護だったのです。
時を同じくして自宅近くに新しく特別養護老人ホームがオープンすることになり、入居者と共に職員の募集も始まっていることを知りました。早速応募した結果、母は入居、私は併設されているデイサービスに入職できることになったのです。デイサービスでは職員として、母と会うときは親子として。公私ともに私の介護人生が始まった瞬間でした。
そして、ミモザを知ったのは本当に不思議なご縁でした。私はデイサービスで経験を積んだ後に社会福祉法人で主に訪問介護の分野で12年の長きにわたって働いていたのですが、そろそろ他のフィールド、できれば頑張った分だけ評価が報酬に反映されるチャンスの多い民間企業で働いてみたいと思っていました。その時に相談した方は特別養護老人ホームで母のお世話をしてくださっていた方で、社会福祉法人での先輩でもあったのですが、なんと敬愛する彼女が当時働いていたのがミモザだったのです。

適切な介護の提供には適切な報酬を。皆で取り組んだ売上向上への秘策

ケアマネジャーとしてミモザへ入社した私を待っていたのは「売上」への取り組み方でした。社会福祉法人は非営利団体のため、それまでは収益についてあまり考える機会がなかったのですが、株式会社であるミモザは違います。介護の質とともに売上も向上させて営利を追求し、ご利用者はもちろんのこと、社員やその家族の生活を豊かにしていくことが求められるのです。入社した最初の年度は満室だったこともあってそれほど意識していませんでしたが、満室のまま次の年度を迎えるにあたり、どうすれば売上を向上して利益を上げることが出来るだろうと考えました。そして、いろいろと考える中で見えて来たのがご利用者の状態に見合った正しい「区分変更申請」を行うことでした。
ご利用者の体調や身体機能はご入居時から変わらない方ばかりではありません。歩けなくなられたり、車椅子をご利用になられたりする方にとっては、従来の介護区分が適正ではないということに気付いたのです。そこでご利用者全員の介護度認定が適切になされているかどうかをスタッフ全員で丁寧に調べ直し、数名の方について区分変更を申請しました。審査と認定変更には数ヶ月かかるため、結果が出るまではとても長く感じましたが、見事に全員の区分変更申請が承認されました。適正な介護認定がされると同時に目標であった売上アップも達成です。介護給付費は申請時に遡って給付されますので、その分も含めて売上が向上しました。本社の経理部門長から「この数字(売上)は何かの間違いじゃないですか?」という電話がかかってきたときには嬉しかったですね。皆で達成感の喜びを噛みしめました。

これからミモザを目指す方へのメッセージ

後輩に向けての
メッセージ

私がミモザで働き始めて驚いたのは、ケアマネジャーとして入社してから三週間目。忘れもしない4月26日に副会長が施設へ突然おいでになって「樋口さんには来週から管理者を担当していただきます」と告げられたことでした。今なら「ミモザらしいな」と思えますが、その時はとにかく何が起こったのかと…(笑)。変な言い方ですが、ずいぶん勇気のある会社だなと思ったことを憶えています。入社間もない私をエリアで一番大きな施設の管理者に抜擢するなんて、普通は考えられないでしょう。恐る恐る「私で務まるでしょうか」と申し上げたら、副会長は「あなたは自分に対する評価が低すぎます。これまでの経歴やミモザに入社してからの取り組みを踏まえて、会社はあなたを幹部候補として見ています。自分自身で考えているよりも、あなたはずっとできる人なのですよ」と仰ってくださいました。もともとリファラル採用での入社だったので、私の価値観や働き方は会社も事前に知ってくれていたとは思うのですが、施設で働く三週間のうちに、誰かが私の働きぶりを見ていて、それがさらなる評価に繋がったということです。その時、会社は私を信じて任せてくれる。ならばその期待に応えよう、と思いましたね。
これから新しくミモザを目指される人にぜひお伝えしたいのは、ミモザには「自分よりも自分を分かってくれる人」がいるということ。また、未経験でも、ブランクがあっても、温かく見守って指導してくれる社風に満ちています。ぜひチャレンジして、一緒に成長していきましょう。

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